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信州葡萄酒事情  シェフ藤木徳彦のワイナリー探訪   - 山辺ワイナリー篇 - 
Shinshu Wine Stories

料理とワインのマリアージュ&ディスカッション    3-1

会場は山辺ワイナリーに併設するレストラン・マリアージュ。山辺ワイナリー社長の百瀬溌俊氏を始め、醸造顧問の戸川英夫氏、ブドウ農家の横山幸一氏などワイン造りにかかわる人々が藤木シェフの料理を囲み、自分たちの生み出したワインにじっくりと向き合った。 

シャルドネ2004&岩牡蠣 
◆メルロー2004&子豚の赤ワイン煮込み          ワインの造り手の反応やいかに?
シャルドネ2004&岩牡蠣

(藤木)今日は先日試飲させていただいた2004年のシャルドネとメルローに合わせて料理を作って来ました。それぞれのワインと合わせてみて、ざっくばらんな話をしましょう。
最初の料理は「アンデスレッドのピュレと岩牡蠣のタルタル」です。シャルドネのまったりした感じに合うかと思って作りましたが、いかがしょうか?ワインだけで飲むのとは違いますか?

(戸川)牡蠣はグリコーゲンがたっぷりで、味の濃い貝の代表ですね。これに勝てる白ワインはなかなかなくて、シャブリが唯一と言われています。牡蠣の旨味を、山辺のシャルドネでどれくらいきれいにできるかを皆さんに見ていただきたいです。

(藤木)やはりワインが引き立ちますね。

(横山)こんな料理は初めて食べました。どうやって作ってあるの?

(藤木)アンデスレッドというジャガイモの裏ごしに、生クリームとオリーブオイルを混ぜ、岩牡蠣とつぶ貝をのせて酸味を感じさせる味に仕上げました。

(宮坂)贅沢なひと時ですね。ブドウの生産者でよかった!こういうふうにワインと料理を組み合わせると、余計にワインの良さを感じます。目からウロコですね。

(藤木)このシャルドネは、シャブリに負けていませんね。4年でブドウはここまでポテンシャルを上げるのですね。驚きです。

(戸川)これが酸味のないワインだったら、どうしようもないですね。料理にはもちろん負けるし、熟成してもおいしくはなりませんから。私の技術屋としての考えでは、糖度が20度を超えていて、酸が1ℓあたり6gは欲しいですね。こうして見ると、山辺のブドウはかなり品質が良いです。


(百瀬)去年のブドウは特に良かった。台風で痛めつけられたものの、糖度が上がったうえ、酸がなかなか抜けなくて。2003年のシャルドネの反省を反映させながら、遠藤くんと加藤くんが時間をかけて慎重に造ってくれたワインです。新樽を使って仕込んだんですよ。

(藤木)今年はさらに期待できるブドウですね。2005年のシャルドネ、楽しみにしています。次の料理は、こちらのメルローに合わせて作った「子豚スペアリブとプルーンの赤ワイン煮込み」です
牡蠣といえば定番はシャブリだが・・・
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