信州葡萄酒事情  信州葡萄酒事情 / 信州ワイン楽講座 / 第1楽章 レストランでの楽しみ方
 
Shinshu Wine Stories
ソムリエ石田通也の信州ワイン楽講座ソムリエ石田通也の信州ワイン楽講座

ソムリエ石田通也の信州ワイン楽講座
レストランを利用する側とは少し違ったサービスマンならではの見解やエピソードは新鮮

レストランでの楽しみ方

 レストランでワインを飲む場合も、そんなに堅苦しく考える必要はない。
ワインリストを見てもどれを選んでよいかわからないときは、ソムリエかお店のスタッフにそのとき飲みたいワインのイメージと予算を伝え、チョイスした料理に合うものを選定してもらえばよいのだ。例えば、「さっぱりとした辛口の白ワイン。5000円くらいで」という感じで。あとはゆっくり飲んで楽しめばいい。場慣れしていないからといって、小さくなる必要も全くない。
「威圧的な態度で客を恐縮させるようなレストランは最低」と石田氏も言う。サービスの良い店は、気後れしている客の緊張をほぐし、自然に食事を楽しませてくれるものだ。
 「レストランでワインをたのむとテイスティングをしなければいけませんよね。あれって、どうしたらいいのですか?」という質問を受けた石田ソムリエから、面白いエピソードが披露された。
ワインを注ぐとき、食事の場をセッティングしたホスト役の人に味見を求められるホストテイスティング。この習慣は、対立する国の王様同士の晩餐の折、招いた側の王がそこで開けられたワインを先にひと口飲み、毒を盛っていないことを証明したのが始まりだという。
「ですから現代においては毒を盛られる心配はありませんから、テイスティングは形だけ行えばよいのです。もちろん品質のチェックも兼ねますが、基本的にソムリエも味を見ますし、問題のある可能性は低いですね」と石田氏。
ホストテイスティングを求められたらひと口味わい、軽くうなずくか「OKです」と言ってゲストのグラスから先に注いでもらう。
何度か料理とワインの組み合わせを楽しむ経験をしたら、自分自身で料理との相性を考えながらワインをチョイスしてみよう。


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