信州葡萄酒事情>session2 : シェフ藤木徳彦のワイナリー探訪 信濃ワイン篇 / ワイナリーの紹介 / マリアージュ T / マリアージュ U | |
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マリアージュ U 〜 竜眼&自家製ロースハム 〜 |
Shinshu Wine Stories |
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今回筆者が驚いたのは、竜眼を常温にすることで豚肉とこんなにもマッチするということ。 竜眼とロースハムは、お互いに穏やかに味を引き立てあう、熟年おしどり夫婦のような関係。 |
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(藤木)では次に、竜眼に合わせた料理を…。松本平の豚を自家製の生ハムにしました。辛くないフランスのマスタードをつけて召し上がってください。社長、このワインの特徴の説明をお願いします。 (社長)今日は竜眼の栽培者は来ていませんが、三郷に契約農家があってそこで育ててもらっています。桔梗ヶ原のものも少し入っていますけど。長野県の古来からのブドウです。甲州は勝沼に自生していたのを発見されたと言われていますが、この竜眼はさらにその元となるブドウではないかと言われています。今現在は中国東北部で沢山作られていて、おそらく原産国は中国だと思いますが、日本でも800年以上の歴史があるブドウです。 (藤木)今日の今日までこの料理にどのワインを合わせようか悩んでいたんです。飲んでおわかりのように、常温で出しています。それは、常温でないと竜眼特有の香りや樽の香りが出てこないかなと思ったからです。ロースハムは燻製なので、燻した香りと豚肉の脂の甘味、竜眼の常温で感じる甘味が合うかなと考えました。今までもいろいろな竜眼を飲みましたが、冷やすより常温の方が料理には合うと思います。でも、昼間汗をかいてビール代わりにのむならば、冷やした方が旨いですね。だから、食べるときと飲むときの使い分けをしています。 (鮎澤)醸造家さんの立場からのお話も伺いたいですね。普段はやはり、ワインとお料理を合わせて召し上がるのでしょうか? (斉藤)僕の場合、皆さんと違ってワインから入ってしまうので、お料理と合わせるというよりも、ワインの特徴を重視してしまうもので…。 (鮎澤)ワインそのものとじっくり向き合うということですね。 (斉藤)はい。そういうことの方が多いですね。 (鮎澤)ワインは毎日召し上がるのですか? (斉藤)いや、あ、はい。お酒は全般的に好きなので、ワインだけでなくいろいろ飲みます。日本酒などの醸造酒はワイン造りの参考になることもありますし。 (鮎澤)今日はワインだけでなくお料理と合わせるという、いつもと違う視点での飲み方をされて如何でしたか? (斉藤)マリアージュは大切ですね。参考になります。こういう料理に合うワインを造ろう、という試みも徐々にやっていきたいです。 |
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