信州葡萄酒事情  信州葡萄酒事情 / ソムリエ石田通也の信州ワイン楽講座 / 第3楽章 SWEETS MEET WINE
 
Shinshu Wine Stories
幼なじみ婚? 地元同士のマリアージュも

The Goichi 貴腐郷 1995    長野県でデザートワインは2〜3スタイル(アイスワインタイプ、貴腐、ヴァン・ド・パイユ)。
今回の交流会では、地元産の貴腐ワインとフランス産のもの、ドイツ産の天然アイスワインとクリオ・エキストラクションという製法で作られた地元産のもの、という贅沢な競演も実現できました。地元産も個性のあるものがそろい、かなり充実したフリーテイスティングです。

スイーツもワインも地元同士となれば、気心のしれた幼なじみのようなものかも。
「思っていたよりかなり合うのでびっくり」といった声も多かったように思います。

今回はスイーツとのマリアージュだけに限定しての試みでしたが、信州はフルーツ王国。果物の旬の時期には、地元産のフルーティーなアイスワインとのマリアージュも試してみたいものです。
五一ワイン (株式会社 林農園)

The Goichi 貴腐郷 1995
2005年4月ボルドー/チャレンジインターナショナル・デュ・ヴァン銅賞受賞
自社農園で収穫・貴腐化されたブドウ(シャルドネ70:セミヨン30)を用いて醸造。貴腐化した果実を収穫後一粒ずつ選別し、糖度50%以上の最上級完全貴腐果のみで発酵されています。
明るい黄金色で、貴腐独特の蜂蜜のような甘い香りと非常に凝縮された濃厚な味わいです。本日のフランス産と比べると月の光のような繊細な趣が感じられたように思います。
五一ワイン・猪狩専務
信濃ワイン・三宅営業部長
信濃ワイン株式会社


赤の輝石 氷熟仕込み
氷熟(熟した果実が氷結すること)した果実からは、その一滴一滴に葡萄のあらゆる旨味成分が凝縮された濃厚で芳醇な果汁が得られます。
コンコードの香り・甘み・旨味、そしてさわやかな酸味。
果実味あふれる、力強く濃厚なデザートワインです。
アイスワインでは珍しい色鮮やかな真紅色と上品な甘味、凝縮された果実の香りが特徴。甘味とともにしっかりとした酸味もあるため、スイーツとも美味しくいただけた気がします。長野県原産地呼称管理委員会認定品


赤の輝石(信濃ワイン)
井筒のデザートワイン 株式会社井筒ワイン

06ナイヤガラ氷搾
北米系のぶどう品種として知られている桔梗ヶ原産ナイヤガラから作られたワイン。ぶどうを搾る際、氷結させることによってぶどう果汁が4倍の濃度になり、フルーティな極甘口に仕上がっています。
蜂蜜や蒸した栗を思わせる香りが感じられ、信州の秋ならではの栗を使ったデザートと絶妙の相性とか。
10度前後に冷やしていただくと、ナイヤガラ独特の香りがよりいっそう引き立つそうです。長野県原産地呼称管理委員会認定品
*特殊な酵母を使用したというデザートコンコードも併せてお持ちいただきました。
井筒ワイン・臼井さん
株式会社アルプス・野村さん
株式会社アルプス

氷熟仕込みナイヤガラ

2005年収穫の信州塩尻産の完熟ナイアガラを100%使用。
収穫した果実を氷結し、丁寧に搾汁してじっくりと醸造しました。
ナイアガラのフルーティーな風味が凝縮された濃厚な極甘口のデザートワインです。長野県原産地呼称管理委員会認定品

*他、ホワイトブランデー「果樹の精」、コンコード果汁100%ジュースもお持ちいただきました。地元産の美味しいVDNやVDLも今後期待したいところです。
アルプスの氷熟仕込みナイヤガラほか
メルロのアイスワインタイプ(山辺ワイナリー)
株式会社ぶどうの郷山辺 (山辺ワイナリー)

’06メルロー 氷結ラルティテュド ド 700

 同ワイナリーは、美ヶ原高原から松本平へと続く斜面の途中にあり、日照時間が長く、加えて約700mの標高がもたらす昼夜の寒暖差のため、ぶどうは酸度・糖度共に最高の状態に仕上がります。(「ラルティテュド ド 700」とは、フランス語で標高700mの意)酸度・糖度ともに充実したメルロー種のぶどうをさらに氷結させ搾汁し、濃厚なエキス分のままに醸した贅沢なワイン。メルロー種を用いたアイスワインタイプのワインは世界的にも大変珍しく、技術力の高さを感じさせる品質に仕上がっています。
長野県原産地呼称管理委員会認定品
山辺ワイナリー・遠藤醸造部長
デザートワイン勢揃い